要旨

地中海食は、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、ある種の癌の発症率の低さと関連している。この明らかな健康上の利点は、地中海沿岸の人々によるバージンオリーブオイルの摂取に部分的に起因している。最近、バージンオリーブオイルに含まれる生物学的に活性なフェノール化合物に注目が集まっている。研究(ヒト、動物、in vivoおよびin vitro)により、オリーブオイルのフェノール化合物は、血漿リポタンパク質、酸化損傷、炎症マーカー、血小板および細胞機能、抗菌活性など、特定の生理学的パラメータにプラスの効果をもたらすことが示されている。おそらく、フェノール化合物を含むバージンオリーブオイルを定期的に摂取することで、地中海食に関連した健康上の利点が現れると考えられる。本論文は、オリーブオイルのフェノール類の生理学的効果に関する現在の知見をまとめたものである。さらに、バージンオリーブオイル中のフェノール濃度に影響を与える要因は数多くあり、オリーブオイルのフェノール化合物の本質的な健康促進効果を維持するためには、これらの要因を理解することが非常に重要である。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19093267